- 1943年に米国ミネソタ大学病院の心理学者ハサウェイと精神科医マッキンリーらによって開発された人格目録検査で、550の質問項目で構成されています。基礎尺度(妥当性尺度・臨床尺度)と追加尺度があり、その最大の特徴の1つが妥当性尺度です。それにより、被験者の意図的回答から生じる受験態度の歪を検出します。「臨床尺度:心気症、抑うつ、ヒステリー、精神病質的偏倚、男子性、女子性、など10尺度」「追加尺度:不安、抑圧、顕在性不安、自我強度、腰痛、頭頂葉・前頭葉損傷、依存性、社会的責任、など16尺度」
130の外国語に翻訳され、90カ国以上で使用されている国際的質問紙法テスト
- 適用年齢:15歳~成人
- 実施時間:正式60分、略式40分
- 質問紙法人格検査で、妥当性尺度と臨床尺度から構成されている。
- 検査の妥当性を測る、?、L、F、Kの4つの妥当性尺度が設定されている。
- 臨床尺度は以下の10尺度。
軽躁性尺度思考や行動が過剰になりやすい傾向社会的内向性尺度社会的接触を好まない傾向
| 心気症尺度 | 自分の健康状態について過度に気にして悩む傾向 |
| 抑うつ尺度 | 気分的抑うつ、施行や行動面での抑止傾向 |
| ヒステリー尺度 | とくに身体への転換症状を起こしやすい傾向 |
| 精神病質的偏奇尺度 | 精神病質人格のうち、反社会行為を起こしやすい傾向 |
| 男子性・女子性尺度 | 興味の型の男女傾向 |
| パラノイア尺度 | 疑心など妄想をもちやすい傾向 |
| 精神衰弱尺度 | 強迫神経症の傾向 |
| 統合失調症尺度 | 奇妙な行動、幻覚妄想、異常な思考の傾向 |
- 項目文章の見直しや全国規模のサンプリングなど、わが国の実情にあった標準化が行われている。
- 検査者は特に専門知識と技能が必要とされる。
実施時間:正式60分 略式40分
画像提供:三京房
- ※2022年9月、最新版の「MMPI-3」が発売となりました。
詳細は こちら のページにてご案内しております。







本書は、Friedman, A. F. , Webb, J. T., & Lewak, R. "Psychological assessment with the MMPI." (1989) の全訳である。MMPIの領域では最も新しい概説書であって、経験のある臨床家にとっても有用な実践の書でもある。
ミネソタ大学心理学部のMMPI実習用の教科書として採用されている。臨床尺度について、今までは平均より高い尺度についてのみ解釈され勝ちであったが、この書では低い尺度についても積極的に解釈している。12の研究尺度についても同様である。総合的な解釈は一般的なすすめ方と具体的な問題とからケース例について具体的に述べている。実習用として事例2例、プロフィール例6例が用意されている。
本書は、MMPI新日本の標準化研究の概要を報告すると共に標準化研究後に行われた研究の成果も一部含めている。執筆者はいずれも標準化作業に携わったメンバーである。


クライエントのパーソナリティを高解像度で解き明かすMMPI(Minnesota Multiphasic Personality Inventory:ミネソタ多面人格目録)の基礎知識・施行法・臨床応用を、「MMPIを知るためのQ&A」「MMPIを理解しよう!」「MMPIをはじめよう!」「MMPIをケースでまなぼう!」の全4章でわかりやすく解説。MMPIの始め方から、基礎尺度・追加尺度の基礎知識、解釈法、ケーススタディ、さらにMMPI試行の全体像をマッピングした付録「樹形図」まで,臨床心理アセスメント初学者はもちろん、アセスメントスキルをブラッシュアップしたいベテラン心理職、チーム医療を志す医師・コメディカルスタッフにもよくわかる実践本位テクニカルガイド!
心理検査結果のフィードバックがクライエントの理解やクライエントとの良好な関係につながる専門スキルとされ,心理検査結果の共有がチーム医療の核とされる現在,MMPI(Minnesota Multiphasic Personality Inventory:ミネソタ多面人格目録)もまた,そのための有用なツールとしてのニーズが高まりつつある。MMPIの基礎知識・施行法・臨床応用をくわしく解説した本書は,ロールシャッハ・テストとのテストバッテリー,クライエントへのフィードバック法,MMPIの解釈方法,多数多彩の症例提示,MMPI研究最前線,コンピュータ利用についても詳述した,実践本位のテクニカルガイド。資料として「樹形図:MMPI」「重要語チェック」を添付するなど,臨床心理アセスメントを学ぶ初学者はもちろん,現役心理臨床家,心理職とのチーム医療をこころみる医師にも役立つ情報満載の本格テキスト!
